2019.7.14

7年間にわたって全国を巡回した「篠山紀信展 写真力」の最終回。日本初の100万人を動員する写真展となるか?

半世紀にわたって写真界の第一線を走り続ける篠山紀信。2012年より熊本市現代美術館を皮切りに始まった「篠山紀信展 写真力 THE PEOPLE by KISHIN」は全国32会場を巡回し、現時点で約99万人の動員を記録している。7年にわたって篠山とともに新陳代謝を繰り返してきた本展の最終回が、東京ドームシティー内のGallery AaMoで開催される。会期は9月5日~10月27日。

ジョン・レノン、オノ・ヨーコ 1980 撮影=篠山紀信
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 1950年代後半から現在にわたって、写真界の第一線を走り続ける篠山紀信。流行語にもなった「激写」や、複数のカメラを結合し一斉にシャッターを切る「シノラマ」など、新しい表現方法と新技術を用いながら、三島由紀夫、山口百恵、宮沢りえ、ジョン・レノンとオノ・ヨーコなど、その時代を代表する人物をとらえてきた。

 2012年より、熊本市現代美術館を皮切りに始まった「篠山紀信展 写真力 THE PEOPLE by KISHIN」は全国32会場を巡回中、現時点で約99万人の動員を記録している。こうして7年間篠山とともに新陳代謝を繰り返してきた本展も、東京ドームシティー内のGallery AaMo(ギャラリー アーモ)での開催をもって最後となる。

長嶋茂雄 1974 撮影=篠山紀信
樹木希林 2018 撮影=篠山紀信

 展覧会シリーズの集大成ともいえる本展では、長嶋茂雄、樹木希林、広瀬すずといった昭和・平成・令和のスターたちの写真を大きく引き伸ばして展示。「GOD」(鬼籍に入られた人々)、「STAR」(すべての人々に知られる有名人)、「SPECTACLE」(私たちを異次元に連れ出す夢の世界)、「BODY」(裸の肉体―美とエロスと闘い)、「ACCIDENTS」(2011年3月11日―東日本大震災で被災された人々の肖像)の5章編成で紹介される。

 なかには幅8メートルを越える巨大作品や、平成から令和に切り替わってから発表された作品を含む初出品の写真もあり、篠山自らが厳選した作品をダイナミックな展示空間で見ることができる。

広瀬すず 2017 撮影=篠山紀信