蓮沼執太による一日限りの展覧会が、ニューヨークの公園で開催。「パブリック」と「プライベート」の関係性を探る

作曲という手法を軸に、展覧会や様々なプロジェクトを展開してきた蓮沼執太。その新プロジェクト「Someone’s public and private / Something’s public and private」が、5月2日に一日限りの展覧会としてニューヨーク・イーストビレッジのトンプキンズ・スクエア・パークで開催される。

デザイン=須山悠里

 蓮沼執太は1983年生まれの作曲家・アーティスト。2010年に「蓮沼執太フィル」を結成し、各地でコンサート公演を開催するほか、楽曲制作や音楽プロデュースなど幅広い制作活動を行う。近年は「作曲」という手法を軸に、映像、立体、インスタレーションなどの作品を発表。昨年は個展「 ~ ing」(資生堂ギャラリー)を開催のほか、平成30年度芸術選奨文部科学大臣新人賞(メディア芸術部門)を受賞した。

 そんな蓮沼による一日限りの展覧会「Someone’s public and private / Something’s public and private」が、ニューヨーク・イーストビレッジに位置する「トンプキンズ・スクエア・パーク」で開催される。

 蓮沼は作品の制作を通して、人と人、人と自然/テクノロジーとの関係について考察を重ねてきた。今回舞台に選んだのはホワイトキューブではなく、様々な人や音が集う公園。「パブリック」を「プライベート」に置換する、あるいは双方を繋げるといった関係性を、具体的に体験できるプロジェクトを展開する。

蓮沼執太 Fluid Compositions 2018 Photo by Takehiro Goto

 会場には、蓮沼が制作したインストラクションを設置。鑑賞者は指示をもとに作品に関わり、その一部となっていく。「音楽は生活のなかで生まれ、個人から出発して個人へ戻る」と語る蓮沼は今回、公園というパブリックな場を、どのようにプライベートなものとして作品化するのか。ニューヨークに赴く予定のある方は、ぜひこのプロジェクトに訪れてはいかがだろうか。

編集部

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