蓮沼執太がさぐる「聴覚と視覚の接点」とは? 資生堂ギャラリーで個展開催

音楽家・アーティストとして国内外で活躍する蓮沼執太が、東京・銀座の資生堂ギャラリーで個展「蓮沼執太: ~ ing」を開催する。会期は4月6日〜6月3日。

蓮沼執太個展「compositions: space, time and architecture」(国際芸術センター青森、2015)展示風景 撮影=小山田邦哉

 蓮沼執太は1983年東京都生まれ。音楽作品の制作やプロデュースのほか、映画、演劇、ダンスなど他ジャンルとのコラボレーションや、音楽的出自が異なるミュージシャンたちを集めコンサートを行う「蓮沼フィル」、「作曲」(composition)の手法を応用した展覧会やプロジェクトなど、多彩な音楽活動を展開している。

 展覧会は「空間の中で聴覚と視覚の接点を見つけていく行為」だという蓮沼。フィールドワークで収集した環境音や自らつくった音を素材としながら、指揮者と演奏者、パフォーマーどうし、演奏者と観客といった他者との流動的な関わりを通して音楽をつくっていく独自の作曲方法を用い、展覧会では音楽を視覚的に表現することを試みる。

蓮沼執太 Walking Score in Red Hook, Brooklyn, New York(スチール) 2018 シングルチャンネルビデオ、サウンド、マイクなど

 資生堂ギャラリーで開催される本展では、映像、サウンド、立体などの作品を展示。人間と人間、また人間と自然やテクノロジーといったものとの新たな関係性についての考察をもとに展示作品を構成(compose=作曲)し、ひとつの調和をつくりだすとともに、空間に存在するすべての音をまとめひとつの音楽をつくりあげる。

 蓮沼は今年1月にオープンした資生堂ギャラリーに隣接する総合美容施設「SHISEIDO THE STORE」の店内音楽も担当。こちらも展覧会とあわせてチェックしたい。

蓮沼執太個展「Compositions」(北京人文芸術センター、2017)展示風景 撮影=前原佑柾

編集部

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