多摩美術大学が運営するオルタナティヴ・スペース「アキバタマビ21」で、ucnv、小林椋、時里充、本山ゆかりによる4人展「フィジーク トス」が開催される。
ucnvは、通常はデータが破損した画像や映像から生まれる「グリッチ」を意図的につくり出すプログラムを開発し、それらを用いて作品を制作してきた。現在は個展「Volatile」(IAMAS附属図書館、3月29日まで)を開催中のほか、「光るグラフィック展2」(クリエイションギャラリーG8、3月28日まで)に参加。
小林は現在、京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程に在籍。キネティックなオブジェにビデオカメラやディスプレイを組み合わせたインスタレーションを発表してきた。いっぽう時里は、画面やカメラに関する実験と観察を行い、認知や計量化に関する作品を手がけている。
そして本山は、絵を構成する要素を分解し、おもに「線」を追うことで制作を行ってきた。主な展覧会に「東京・占い・ジャーニー」(VOLVO青山、2018)、「裏声で歌へ」(小山市立車屋美術館、2017)などがある。
展覧会タイトルの「フィジーク」とは、筋肉美を競うボディビルのようなスポーツのこと。「フィジークの選手はサーフパンツを履く」という一文をきっかけに、本展ではそうした規定や約束事としてのフォーマットを「つかってみる」ことで思考する4人の作品を見ることができる。