美人画から装い、労働、春画まで。浮世絵に描かれた「女のくらし」をたどる展覧会が渋谷区立松濤美術館で開催
江戸時代に生きた女性たちの「くらし」の様相を、浮世絵や着物、化粧道具、外国人の記録などから探る展覧会「女・おんな・オンナ〜浮世絵にみる女のくらし」が、渋谷区立松濤美術館で開催される。本展ではいわゆる「美人画」のほか、化粧や労働を描いたもの、春画などを幅広く展示。会期は前期が4月6日〜5月1日、後期が5月3日〜26日(各期間中に一部展示替えあり)。
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江戸時代における女性の「くらし」を、浮世絵を通して探る展覧会「女・おんな・オンナ~浮世絵にみる女のくらし」が、渋谷区立松濤美術館で開催される。
「美人画」に代表されるように、江戸時代においては鑑賞され、美しく描かれる対象だった女性。しかし彼女たちにもそれぞれの人生や生活があった。本展は、さまざまな階層の女性たちの生活を10の章に分けて紹介し、浮世絵を通して探ろうとするものだ。
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たとえば「化粧―よそおう」の章では、身分や職業によって細かな制約があった髪型、化粧の様子を、「労働―はたらく」では、家事などの家内労働、農作業や店の手伝いをする家業、奉公人や遊女のような雇用労働まで、様々な労働のかたちを見ることができる。
また「教育―まなぶ」では、手紙の文例や故事・古典の教養などを扱った女性向けの啓蒙書が数多く出版され、女性の暮らしを助けるとともに知的欲求に応えた様子を紹介。「色恋―たのしむ」では、春画のなかで男性と等しく性を楽しみ、おおらかで開放的な存在として描かれる女性の姿が登場する。
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ほかにも「階層―身分とくらし」「芸事―たしなむ」「観られる女―愛でる」「娯楽―あそぶ」「結婚・出産・子育て―家族をつくる」などの章で、細やかな女性たちの「くらし」をたどる本展。浮世絵のほかにも当時の着物や化粧道具が展示され、「美人」として描かれるだけではない女性たちの姿をより身近に見ることができそうだ。
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