EXHIBITIONS

挑む浮世絵 国芳から芳年へ

2019.02.23 - 04.07

歌川国芳 相馬の古内裏 名古屋市博物館蔵(高木繁コレクション)

歌川国芳 里すゞねぐらの仮宿 名古屋市博物館蔵(高木繁コレクション)

歌川国芳 としよりのよふな若い人だ 名古屋市博物館蔵(尾崎久弥コレクション)

月岡芳年 東名所墨田川梅若之古事 名古屋市博物館蔵(尾崎久弥コレクション)

 旺盛な好奇心と柔軟な発想、豊かな表現力を武器に、武者絵や戯画に新機軸を打ち出し、浮世絵を活気づけた幕末の絵師・歌川国芳。今日では「奇想の絵師」のひとりとしても数えられ、国芳のもとには「最後の浮世絵師」と称される月岡芳年をはじめとした弟子たちが画を学んだ。国芳の奇想を受け継ぎ、さらに和洋の融合を推し進めた芳年の作品は、近年再評価されている。

 本展では国芳の武者絵を中心に、芳年とともに国芳門下の双璧とされた落合芳幾、そのほかの弟子たちの作品にも注目。幕末から明治にかけ、国芳の個性がどのように継承され変化していったのかをたどる。

 なお本展は名古屋市博物館が所蔵する尾崎久弥コレクション、高木繁コレクションの浮世絵150点によって構成。幕末に流行した血みどろ絵を代表する芳幾・芳年の傑作「英名二十八衆句」の全シリーズが一挙に公開され、見どころのひとつとなる。