奥山由之は1991年生まれの写真家、映像作家。慶應義塾大学法学部卒業後、2011年に『Girl』で第34回写真新世紀優秀賞を受賞しデビューを果たす。その後も『BACON ICE CREAM』(パルコ出版、2015)『As the Call, So the Echo』(赤々舎、2017)などの写真集を刊行。
また自身の制作と平行して、広告や雑誌の仕事も手がける奥山。ポカリスエットなど広告写真のほか、ファストファッションブランド・GUのテレビCM、サカナクションやnever young beachのミュージックビデオを担当するなど、幅広く活動してきた。
そんな奥山が今回、東京・品川のキヤノンギャラリーSで個展「白い光」を開催。「写真を見る」という行為について再認識させられるような、新たな試みによる展示空間を目指すという。
本展に寄せたステイトメントの中で「未だ視覚や知覚は、“視ること”と“見ること”の境界を認識出来ているだろうか。詩的に言えば、視えることで見えなくなったものがあるのではないか。果たして、写真はいま、認識の対象にあるのか」と問う奥山。「見る」経験を追求する奥山の新境地に、期待が高まる。