20世紀フランスを代表する画家、ジョルジュ・ルオーのコレクションで知られる東京・パナソニック 汐留ミュージアムが、2019年の展覧会スケジュールを発表した。
まず、年明け第一弾となるのが、子供たちの生活の中心となる学びの場、遊びの場としてつくられた建築、施設を紹介する「子どものための建築と空間展」(1月12日〜3月24日)。建築作品や児童施設作品を中心に取り上げる本展では、貴重な手描きの設計図面、写真、模型といった資料を通して紹介。また、教育玩具や絵本の原画なども厳選して展示する。
春からは、パリのギュスターヴ・モロー美術館全面協力のもと、19世紀末の象徴主義の巨匠、ギュスターヴ・モローの創作の原点に迫る「ギュスターヴ・モロー展 ―サロメと宿命の女たち―」(4月6日〜6月23日)が行われる。神話や聖書に登場する魅惑的な女性像で知られるモローの大規模な回顧展は、日本国内では14年ぶり。《出現》《エウロペの誘拐》《一角獣》といった名作の数々が一挙公開される注目の展覧会だ。
古今東西で美術作品のモチーフとなってきた動物。陶磁器ブランド「マイセン」のアール・ヌーヴォー期の動物作品を中心に構成する「マイセン動物園展」(7月6日〜9月23日)では、動物の柔らかな印象を表現し、リアルさと愛らしさを両立させた作品を紹介する。出品作品の8割以上が日本初公開となる本展。ヨーロッパの陶磁器ブランドの中でも高い技術と表現力を持つマイセンの陶彫群の魅力を堪能してほしい。
そして、2019年末を飾るのは、華やかで明るい色彩と軽妙な筆致が印象的な画家、ラウル・デュフィを紹介する「ラウル・デュフィ展 ―絵画とテキスタイル・デザイン―」(10月5日〜12月15日)だ。本展では、初期から晩年までの絵画約20点と、ポール・ポワレらファッション・デザイナーから重用された、大胆でモダンなテキスタイル・デザイン約130点を紹介。絵画とテキスタイル・デザインを一堂に展示することで、画家が目指した表現の本質にせまる。