日本近代を代表するグラフィックデザイナー・杉浦非水。その「イメージコレクター」としての側面にせまる展覧会が東京国立近代美術館で開催
日本近代を代表するグラフィックデザイナー・杉浦非水を紹介する展覧会「イメージコレクター・杉浦非水」展が、東京国立近代美術館で開催される。本展では非水作品だけでなく、その「イメージの収集家」としての側面に焦点を当て、スクラップブックや16ミリフィルムの映像などを初公開。会期は2019年2月9日〜4月7日(前期)、4月10日〜5月26日(後期)。
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杉浦非水(1876〜1965)は、近代を代表するグラフィックデザイナー。東京美術学校(現・東京藝術大学)の日本画選科に入学し、黒田清輝に私淑。1901年、黒田がフランスから持ち帰ったアール・ヌーヴォーの資料に衝撃を受け、図案家の道へ進むこととなる。
その後印刷所での勤務などを経て、08年に三越呉服店に入社。PR雑誌『三越』の表紙をはじめ、絵葉書やパッケージデザインにいたるまでを担当し、「三越の非水か、非水の三越か」と言われるまでに欠かせない存在となった。
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雑誌の表紙デザインや装丁、広告など数々の仕事を手がけた非水。本展では、東京国立近代美術館工芸館が所蔵するポスターや原画をはじめ、700点以上の非水作品を一堂に展示。また、今回は非水の「イメージの収集家」としての側面にも焦点を当てる。
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会場では、非水によるスクラップブックと、16ミリフィルムによる映像が初公開。スクラップブックは、フランスやアメリカの資料から写真図版やタイポグラフィを切り抜き、細かく分類した手製のもの。また、普段から写真や映像で身の回りの出来事を記録していたという非水のフィルムには、藤田嗣治夫妻とのピクニックの様子や上野動物園のシロクマなどが映し出されている。
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イメージを収集し、企業や作品のイメージを決定づける図案を生み出した非水の活動を検証する本展。集め、つくり、伝え続けることによって日本のグラフィックデザインを牽引した非水の知られざる一面をたどってみたい。