森村泰昌がニューヨークで個展を開催。初の長編映像作品を公開するほか、会期中には最新パフォーマンスも

日本を代表する現代美術家・森村泰昌の個展「YASUMASA MORIMURA: EGO OBSCURA」が、ニューヨークのジャパン・ソサエティーで開催される。本展では、森村が西洋美術史の絵画や歴史上の人物に扮するセルフポートレートシリーズに加え、初の長編映像作品《Ego Symposion》もアメリカで初公開。会期中には、最新の劇場型パフォーマンス作品も行われるという。会期は2018年10月12日〜2019年1月13日。

森村泰昌 自画像の美術史(肖像/双子) 2018 Courtesy of the artist and Luhring Augustine, New York. © Yasumasa Morimura

 30年以上にわたり、西洋美術史の絵画や歴史上の人物に扮するセルフポートレートを制作してきた森村泰昌。1985年に自らがゴッホに扮した《自画像の美術史(ゴッホ/青)》を発表して以来、これまでに、マネの《オランピア》、マリリン・モンロー、三島由紀夫、ダグラス・マッカーサー将軍、戦後日本占領時の連合司令官、ヨーロッパ絵画、ポップカルチャー・アイコンなど、様々な著名人や美術史上代表的なキャラクターをユニークに表現してきた。

森村泰昌 自画像の美術史(ゴッホ/青) 2016
Courtesy of the artist and Luhring Augustine, New York. © Yasumasa Morimura

 今回、ニューヨークのジャパン・ソサエティーで開催される個展「YASUMASA MORIMURA: EGO OBSCURA」では、このセルフポートレートシリーズに加え、森村にとって初の試みである長編映像作品《Ego Symposion》もアメリカで初公開されるという。本作に登場するのは、森村が扮した自画像でよく知られる12名の巨匠と、そして森村自身を加えた計13人。そのほか、10月13日の夜には、最新の劇場型パフォーマンス作品《にっぽん、チャチャチャ!》も行われる予定だ。

 「歴史において、何が真実なのか」という問いを、自身の芸術の礎として制作を続ける森村。現代美術の中心であるニューヨークで、その新しい試みを目撃したい。

森村泰昌 自画像の美術史(証言台に立つルブラン) 2016
Courtesy of the artist and Luhring Augustine, New York © Yasumasa Morimura

編集部

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