コーネリアスの音楽から作品を制作。中村勇吾ディレクションの「AUDIO ARCHITECTURE展」が21_21 DESIGN SIGHTで開催

東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTにて、中村勇吾が展覧会ディレクターを務める展覧会「AUDIO ARCHITECTURE:音のアーキテクチャ展」が開催される。コーネリアスによる音楽を構造物(アーキテクチャ)としてとらえ、音楽への新鮮な視点をダイナミックな空間で発見できる展覧会だ。会期は2018年6月29日〜10月14日。

Cornelius スタジオライブ撮影の様子(撮影=稲垣哲朗)

 21_21 DESIGN SIGHTで、ウェブデザイナー、インターフェースデザイナー、映像ディレクターとして国内外で高く評価されている中村勇吾が展覧会ディレクターを務める企画展「AUDIO ARCHITECTURE:音のアーキテクチャ展」が開催される。

 中村は1970年奈良県生まれ。東京大学大学院工学部卒業。98年よりウェブデザイン、インターフェースデザインの分野に携わり、04年にデザインスタジオ「tha ltd.」を設立。以後、数多くのウェブサイトや映像のアートディレクションからデザイン、プログラミングの分野を横断・縦断的に活動している。これまでユニクロや、KDDIスマートフォン端末「INFOBAR」のUIデザイン、 NHK Eテレ「デザインあ」のディレクションなどを手がけている。これまでカンヌ国際広告賞グランプリ、芸術選奨文部科学大臣新人賞など国内外で受賞歴多数。現在は多摩美術大学教授も務めている。

中村勇吾

 その中村が手がける本展は、ミュージシャンの小山田圭吾(コーネリアス)が音楽の構造に着目して書き下ろした新曲「AUDIO ARCHITECTURE」を、様々な分野の作家がそれぞれの視点から解釈し、映像作品を制作するという内容。参加作家は、稲垣哲朗、梅田宏明、大西景太、折笠良、辻川幸一郎(GLASSLOFT)×バスキュール×北千住デザイン、勅使河原一雅、水尻自子、UCNV、ユーフラテスの9組。映像、アニメーション、ダンス、グラフィック、広告、イラストレーション、プログラミング、メディアデザインなどの領域を横断しながら、多彩な感性をもって新しい表現に取り組んできた作家たちだ。

UCNV 本展展示イメージ

 小山田圭吾による楽曲と複数の映像作品を繰り返し再生することで、「音楽建築空間」の構築を試みるという本展。Wonderwallの片山正通が手がける会場の中で、音楽、映像、空間が一体となり、音楽への新鮮な視点を発見することができるだろう。

会場デザインのプロセス(会場構成=Wonderwall)

 中村は本展に際して、「AUDIO ARCHITECTURE展は、あるひとつの音楽をもとに空間を構築する試みです。映像・インテリア・グラフィックからテキストまで、空間内のあらゆる要素がひとつの音楽と関係しあい、それぞれが固有性を発揮しながらも、そのすべてが音楽を軸に連動し、調和し続けている。そのような『音楽建築空間』をつくり、体感してみたいと思いました」とコメント。

 日常の中でその成り立ちや構造について特別に意識する機会は少ない「音楽」を、視覚的・直感的に体感できる展覧会だ。

編集部

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