東博と人気番組がタッグ
「トーハク×びじゅチューン!なりきり日本美術館」がこの夏開催。
インタラクティブな仕掛けも満載

東京・上野の東京国立博物館では、2018年夏のファミリー向け企画として、NHK Eテレの人気番組「びじゅチューン!」とのコラボレーションによる参加・体験型展示を行う。インタラクティブな仕掛けにより作品世界を楽しめるほか、展示室では「びじゅチューン!」に登場した作品の実物も見ることができる。会期は2018年7月24日〜9月9日。

展覧会ロゴ

 NHK Eテレで放送されている『びじゅチューン!』は、世界の美術作品をユニークな歌とアニメで紹介するという番組。アーティストの井上涼が作詞・作曲・歌・アニメなどすべてを手がけている。

 そんな『びじゅチューン!』と、同番組に登場する作品を多く所蔵している東京・上野の東京国立博物館がコラボレーションする企画「トーハク×びじゅチューン!なりきり日本美術館」が、夏休み企画として2018年7月24日から9月9日に開催される。「なりきり」をキーワードに、作品に登場する人物や作者になりきって、作品の背後にある物語や風景、そこに描かれた人々の暮らしを体感するという内容だ。子供たちが自由な想像力で美術作品に親しみ、鑑賞を深めることを目的としている。 

「見返らなくてもほぼ美人」イラスト ©NHK・井上涼 2018

 会場では『びじゅチューン!』に登場した、東京国立博物館所蔵品のなかから葛飾北斎《冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏》、歌川広重《名所江戸百景・大はしあたけの夕立》、菱川師宣《見返り美人図》、岩佐又兵衛《洛中洛外図屏風 舟木本》、そして岸田劉生《麗子微笑》の5点を題材とした参加・体験型展示を実施。高精細画像を用いた精巧な複製やインタラクティブ映像などを用いる多彩なアプローチで「なりきり」体験をすることができるという。

 例えば「体感!ザパーンドプーン北斎」では、富士山に恋する波が自分をアピールするために高く伸び上がるというストーリーを、その波の大きさがどのくらいの大きさだったのか、7メートル以上の特大スクリーンに映像を投射し、大きな波が迫る大迫力を実感できる。さらに、声の大きさで波の大きさが変わるというインタラクティブな仕掛けも用意されるという。

葛飾北斎 冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏 江戸時代(19世紀) 東京国立博物館蔵 展示期間=7月24日〜8月19日
「ザパーンドプーン北斎」会場イメージ

 また、菱川師宣《見返り美人図》で描かれている女性がなぜ振り返っているのかを想像し、見返り美人になりきってその場面を想像しながらポーズを決めると、インタラクティブ映像の見返り美人が同じポーズをとる。登場人物になりきることで、作品を身近に感じることができる企画だ。

「見返らなくてもほぼ美人」会場イメージ

 なお、本企画に取り上げられる作品の「ほんもの」も同館で見ることができる。展示期間が異なるため、詳細はウェブサイトを確認してほしい。

編集部

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