オディロン・ルドン(1840〜1916)は、印象派と同世代でありながら、内面世界に目を向けた作品で知られる。その特異な画業のうち、植物を描いた作品を集めた展覧会が、2018年に開催される。
今回の大きな見どころのひとつが、三菱一号館が所蔵するパステル画《グラン・ブーケ(大きな花束)》。本作は、ロベール・ド・ドムシー男爵が、ブルゴーニュ地方の城館の食堂装飾のためにルドンに依頼した作品のひとつで、ルドンが描いたパステル画としては最大級のもの。会場では、オルセー美術館が所蔵する残りの15点の壁画も合わせて展示する。
また、出品作およそ90点のうちほとんどを、オルセー美術館、ボルドー美術館、プティ・パレ美術館、ニューヨーク近代美術館(MoMA)、シカゴ美術館などの作品で構成。ルドンが描いた花や植物に焦点を当てた、大規模かつ世界初の展覧会に注目したい。