スペイン・メノルカ島の中心都市マオー(Mahón)の港から船に乗り、約15分。世界有数の天然港とされる入り江を進むと、小さな島が見えてくる。イジャ・デル・レイ(Illa del Rei/カタルーニャ語で「王の島」の意)という約4万平米のこの島に、「ハウザー&ワース メノルカ」はある。

2021年に開館した同施設は、ハウザー&ワースが展開するアートセンターのひとつだ。8つの展示室と屋外彫刻のほか、ランドスケープ・デザイナーのピート・アウドルフによる庭園、ラーニング・スペース、地元の食文化を取り入れたレストラン「Cantina」などが点在し、アート、教育、歴史的建築、自然、食がひとつの環境を形成している。開館以来、33万人以上が訪れ、500を超えるイベントや団体訪問が行われてきた。

では、世界各地に拠点を持つ巨大ギャラリーは、なぜここで展覧会を開催するだけでなく、教育や文化財保護、地域との協働にまで活動を広げているのか。開館から5年を迎えたいま、ハウザー&ワース メノルカとメノルカとの関係を現地で探った。







































