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有識者が選ぶ2022年の展覧会ベスト3:山本浩貴(文化研究者)

数多く開催された2022年の展覧会のなかから、有識者にそれぞれもっとも印象に残った、あるいは重要だと思う展覧会を3つ選んでもらった。今回は文化研究者で好評連載中「10ヶ月で学ぶ現代アート」の筆者でもある山本浩貴のテキストをお届けする。

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「ドクメンタ15」のタリン・パディ作品から考える対話の可能性・不可能性──アジア・日本の木版画運動の現在地点から

インドネシアのアート・コレクティブ、ルアンルパが芸術監督を務めて、新しい国際展のあり方を提示した「ドクメンタ15」。ここでは、その作品のひとつが「反ユダヤ主義」との指摘を受けたインドネシアのコレクティブ、タリン・パディの展示の全体像を取り上げる。ドイツ・カッセルの会場を訪れた町村悠香が、現代インドネシアの歴史をモチーフとする、バイタリティあふれる木版画作品の数々を紹介しながら、後半では彼らが日本とアジアの木版画コレクティブに与えた影響についても言及する。

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なぜいま、アジアのアートマーケットが注目されているのか?(前篇)

世界のアートマーケットにおいて、ますます注目が高まっているアジア。この10数年、香港や中国のアートマーケットの台頭を目の当たりにしてきた。しかし、中国本土による香港の民主化運動への弾圧などにより香港のマーケットが衰退していくにつれ、アジアのアートマーケットの勢力図も変化を示している。こうしたアジアのマーケットブームの形成や変化について、ロサンゼルス在住のアートマーケットのジャーナリストであるCheyenne Assilが考察する。

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シンガポールに新たな国際的アートフェアが誕生する理由

東南アジア屈指の都市・シンガポールに、新たな国際的アートフェア「ART SG」が誕生する。アジアのアートマーケットがますます注目されているなか、シンガポールはどのような優位性を持っているのだろうか。関係者の言葉とともに考察する。

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マンガで楽しむ芸術家の姿。チェックすべき15作品

日本が世界に誇るマンガ。そのなかには、古今東西の芸術家たちを主人公に描かれたものも数多く存在する。今回は、マンガ好きのアートライター・坂本裕子が、とくに注目すべき15作品をピックアップ。その魅力をご紹介する。

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『週刊少年ジャンプ』の歴史からひも解く、マンガ雑誌の文字とデザイン

世界中で高い人気を得ている日本のマンガだが、その隆盛を支えてきたのはマンガ雑誌であった。本記事ではマンガを語るうえで頻繁に取り上げられる物語や絵ではなく、とくにマンガ雑誌における「文字」の歴史がいかなるものであったのかを、『週刊少年ジャンプ』を例にひも解いていく。

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読めば思わず、絵に会いたくなる。原田マハと「一枚の絵」から生まれた物語4選

森美術館設立準備室やニューヨーク近代美術館(MoMA)での勤務経験を活かして、アートの世界を描いた物語を世に送り出してきた小説家・原田マハ。その作品のうち、「一枚の絵」との出会いによって生まれた小説4選を、作中で鍵となる絵画を所蔵・展示する美術館とともに紹介する。

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ホリデーシーズンに贈りたいアートグッズ ベスト12

ホリデーシーズンのプレゼントは、自宅でアートに親しむことができる「アートグッズ」はいかがだろうか。アートファンはもちろん、アートへの入口にも最適なギフトを、都内のミュージアムショップや専門店からピックアップして紹介する。

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高騰する美術館の特別展料金。秋の入館料調査が示すもの

コロナ禍以降、上昇傾向にある日本の美術館・博物館の鑑賞料金。時には2000円を超えるような料金設定があるなか、その実態と背景を『日本の博物館はなぜ無料でないのか?―博物館法制定時までの議論を中心に― 』の著者で博物館制度に詳しい瀧端真理子(追手門学院大学教授)が分析する。

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文化庁メディア芸術祭終了の問題点と今後への提案:草原真知子

次年度の作品募集を行わないことを発表した「文化庁メディア芸術祭」。その開催中止決定までの経緯における問題点や、メディア・アート分野への影響、今後への提言などを、同祭に初期から携わってきた功労者のひとり、早稲田大学文学学術院・名誉教授の草原真知子に話を聞いた。

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なぜメガギャラリーは“企業化”を進めるのか? 欲望を掻き立てるアートと高級品の蜜月

今年10月、フランスに本拠を置く世界最大の高級品会社・LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)が、メガギャラリーのガゴシアンへの出資を検討していることが海外のメディアによって報じられた。その後、ガゴシアンはその噂を否定したが、高級品会社とアート業界が融合する傾向は否定できない。このことが示唆するアートマーケットの変化を、ロサンゼルス在住のアートマーケットのジャーナリストであるCheyenne Assilが解説する。

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ロートレックとミュシャ。ポスターを芸術へと昇華させたふたりのアーティスト

モンマルトルに身をおき、華やかな夜の文化とその舞台裏とを見つめ、描いた、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックと、優美な女性像で一世を風靡した「アール・ヌーヴォーの旗手」アルフォンス・ミュシャ。ともに「ベル・エポック」期のパリでポスター画家としてデビューし、ポスターそのものの地位を「芸術」へと引き上げた存在だ。今回は、大阪中之島美術館の「ロートレックとミュシャ」展出品作とともに、ふたりのデビューに始まる軌跡をたどってみたい。

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