6月に見たい展覧会ベスト17

2024年6月に開幕する展覧会のなかから、とくに注目したいものを編集部がピックアップしてお届けする。*最新情報は各館公式サイトをご確認ください。

「Keith Haring:Into 2025 誰がそれをのぞむのか」(中村キース・へリング美術館)展示風景より

近世の姿をいまに伝える住友コレクション。「歌と物語の絵 ―雅やかなやまと絵の世界」(泉屋博古館東京

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 泉屋博古館東京で、企画展「歌と物語の絵 ―雅やかなやまと絵の世界」が開幕した。古来、語り読み継がれてきた物語は、古くから絵巻物など絵画と深い関係にあった。和歌もまた、三十一文字の世界が絵画化されたり、絵に接した感興から歌が詠まれたりと、絵画との相互の刺激から表現が高められてきた。

 物語絵や歌絵の特徴のひとつは、精細な描写と典雅な色彩。宮廷や社寺の一級の絵師が貴人の美意識に寄り添い追求した「やまと絵」の様式を継承することだろう。そして、ストーリーに流れる時間を表すかのような巻物、特別な場面を抽出してドラマチックに描き出す屏風など、長大な画面に様々な表現が生まれた。古典文学は、後世の人々が自分自身に引き寄せて味わうことで、読み継がれ輝き続けてきた。それにもとづく絵画もまた同様だ。

 本展では、近世の人々の気分を映し出す物語絵と歌絵を、館蔵の住友コレクションから選りすぐって紹介。雅やかで華麗、ときにユーモラスな世界を楽しめそうだ。

会期:2024年6月1日~7月21日
会場:泉屋博古館東京
住所:東京都港区六本木1-5-1
電話:050-5541-8600
開館時間:11:00~18:00(金〜19:00)※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(ただし、7月15日は開館)、7月16日
観覧料:一般 1000円 / 大学・高校生 600円

江戸の団扇絵の奥深い世界。「国芳の団扇絵 ―猫と歌舞伎とチャキチャキ娘」(太田記念美術館

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