EXHIBITIONS

岡本太郎の旅

2021.01.28 - 04.11

岡本太郎 問屋街(大阪) 1957

岡本太郎 威儀を正して挨拶し、お神酒をふるまう(秋田) 1957

岡本太郎 旅立ち 1975

 川崎市岡本太郎美術館の常設展の今期では、「岡本太郎の旅」をテーマに開催している。

 岡本太郎は多くの旅のなかで、民族学的な視点から、日本や世界の文化とその土地に暮らす人々の生命力の源流を探った。1957〜66年にかけて、東北から沖縄まで日本各地を巡り、その取材旅行をもとに『日本再発見―芸術風土記』や『神秘日本』『忘れられた日本〈沖縄文化論〉』を執筆。63年にはメキシコを初めて訪れ、これを機に世界各地を巡った記録をエッセイ『美の世界旅行』として刊行した。

 岡本は取材先でつねに一眼レフカメラを持ち歩き、自身で撮影した膨大な写真の一部を著作に掲載。道行く人々や街並み、路傍の石像、祭りなど、岡本のとらえた風景は、色褪せない新鮮さをもってその土地の生命力を伝えてくれる。

「世界ととけあうこと、それが旅である」と語った岡本。本展では、東北地方をはじめ、岡本が取材で訪れた旅先をたどって、写真を中心に、同時期に制作された油彩作品、また取材旅行をもとに執筆した著作などを紹介する。