EXHIBITIONS

小谷元彦 個展「Tulpa –Here is me」

2019.04.20 - 05.25

小谷元彦 左から《Tulpa - Starfish girl(部分)》、《Tulpa - Honeycomb man(部分)》(ともに2019) © Motohiko Odani

 小谷元彦は1972年京都府生まれ。97年の個展「ファントム・リム」(P-HOUSE)でデビューし、リヨン・ビエンナーレ(2000)、イスタンブール・ビエンナーレ(2001)、光州ビエンナーレ(2002)に出展。また、2003年のヴェネチア・ビエンナーレでは日本館代表に選ばれ、国内外を問わず大きな評価を得てきた。

 彫刻にとどまらず、写真やビデオ、インスタレーションなど多岐にわたって表現してきた小谷。09年の銀座メゾンエルメスフォーラムでの個展、10年には森美術館での個展「幽体の知覚」(静岡県立美術館、高松市美術館、熊本市現代美術館に巡回)で、身体感覚を揺さぶる大型インスタレーションや彫刻、ビデオ作品を展開し、鑑賞者に「身体」という概念に「幻」を感じさせた。

 デビュー以来一貫して、「身体とその感覚の幻影(ファントム)」をテーマとしてきた小谷。本展では、病から回復し、しかし心臓の半分の筋肉が壊死した自身の経験を踏まえ、彫刻のひとつの原点ともいえる「人体像」に立ち返って、セルフポートレイトの新作を発表する。