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小谷元彦

Motohiko Odani

 小谷元彦は1972年京都府生まれ。東京藝術大学美術学部彫刻科卒業後、同大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。「ファントム(幽体)」をキーワードに、痛覚、異形のもの、絶対的な他者としての自己などの幅広いテーマに取り組む。彫刻や立体作品のほかに、映像、写真、インスタレーション作品なども制作する。代表作に両手のひらを真っ赤に染めた少女を写した写真作品《Phantom -Limb》(1997)など。

 主なグループ展に「日本ゼロ年」(水戸芸術館現代美術ギャラリー、1999)、「現代美術の皮膚」(国立国際美術館、大阪、2007年)、「ネオテニー・ジャパン 高橋コレクション」(霧島アートの森ほか、2007-08)。2003年の第50回ヴェネチア・ビエンナーレには曽根裕とともに日本館代表作家として参加した。10年には森美術館(東京)で大規模個展「幽体の知覚」を開催。同展はその後、静岡県立美術館、高松市美術館、熊本市現代美術館を巡回した。11年に第25回平櫛田中賞、12年に芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。現在、東京藝術大学先端芸術学科准教授。