EXHIBITIONS

企画展

長崎県名誉県民 富永直樹/松尾敏男

2026.04.23 - 06.28
 長崎県美術館で「長崎県名誉県民 富永直樹/松尾敏男」が開催されている。

 彫刻家・富永直樹(1913〜2006)と日本画家・松尾敏男(1926〜2016)は、ともに長崎市出身の芸術家。戦後大きく変革する美術界において頭角を現し、生涯を通じてそれぞれの分野を牽引する活躍をみせた。

 富永は、東京美術学校在学中の1936年に文展に入選して以降、日展を主な舞台として活動し、戦後日本の具象彫刻を切り拓いた。戦後間もない日展では、スポーツマンを中心とした男性像を発表し、3年連続で特選を受賞。その後も、身体表現による人物像を発展させながら、歴史や異文化に取材したテーマなど、生涯を通じて新たな境地を探求した。また、家族や動物を題材とした作品も制作している。

 いっぽう、松尾は、17歳で堅山南風に入門し、戦後は新進気鋭の日本画家として活動を開始。日本画のアイデンティティを模索しながら、新しい日本画の創出を目指した。40代後半頃からは写生を重視し、海外の風景画や肖像画など新たな分野にも取り組んでいる。とくに牡丹は、松尾がもっともこだわりを持って取り組んだモチーフであった。また、2009年には日本美術院理事長に就任し、後進の育成にも携わる。15年の再興第100回院展に出品された《玄皎想》が実質的な絶筆となっている。

 本展は、富永の没後20年、松尾の生誕100年および没後10年という節目にあわせて開催されるもの。長崎県名誉県民であるふたりの芸術家の軌跡を顕彰する。