EXHIBITIONS

開館30周年記念

李禹煥 合間の遊作

2024.11.23 - 2025.02.23

李禹煥 Dialogue 2009 カスヤの森現代美術館 常設展示室

 カスヤの森現代美術館で、開館の30周年を記念した展覧会「李禹煥 合間の遊作」が開催されている。

 同館では、1994年の開館より企画展や常設展示を通し国内外の現代美術作品を紹介してきた。開館30年を迎えた今年、同館と関わりの深い重要な作家を扱った展覧会を年間を通して企画している。本展では、哲学的な思考にもとづくミニマルな表現や「もの派」を代表する美術家として、現在世界的に注目され活躍している李禹煥(リ・ウファン)の展覧会を開催し、その作品を紹介。

 李禹煥は、長年にわたって国際的に高い評価を得ており、近年ではグッゲンハイム美術館(2011)、ヴェルサイユ宮殿(2014)、ポンピドゥー・センター・メッス(2019)、昨年から今年にかけてはハンブルガー・バーンホフ現代美術館(ドイツ)やニュー・サウス・ウェールズ州立美術館(オーストラリア)などでの個展が開催。また、国内でも2022年には国立新美術館と兵庫県立美術館で50年以上にわたる活動を包括的に振り返る回顧展が実施され、注目を集めるとともに改めてその評価を認識するものとなった。

 本展では、日本とフランスにアトリエを構え、国内外での大規模な展覧会の準備や作品制作に多忙な日々を過ごすつかの間、展覧会のスケジュールから離れ自由なひと時を使い、思いつくままに制作された作品を中心に展示。本展のタイトル「合間の遊作」にあるように、普段の展覧会では見ることのできない遊び心を感じさせる多様な展示となっている。

 2009年に李禹煥の展示室を開設し、以降同館では常設展示を行っているが、企画展として個展を開催するのは今回が初めての試みとなる。また、本展開催にあわせて新作の立体作品が新たに常設展示室に設置されている。