清寂のかたち

　BASE GALLERY HAKATAで、開廊記念展「清寂のかたち」が開催されている。

　今回、BASE GALLERY HAKATAを博多の旧市街・御供所町に開廊する運びとなった。同地は多くの名刹を擁し、長い歴史を経て紡がれた静謐に満ちている。本展は、開廊記念展として「清寂のかたち」と題された。

　出展作家は、浅野弥衛、ジョルジョ・モランディ、ハリー・キャラハン、浮須恵、ロバート・メイプルソープ、ジョン・ジョナス・グルーエン、柄澤齊、マリオ・ジャコメッリ、アレクサンダー・ドゥラヴチェヴィッチ、高島野十郎、ジャンニ・ベレンゴ・ガルディン。

　隣接する聖福寺には、茶祖と称される栄西禅師が日本に初めて持ち帰った茶樹が佇んでいる。茶道において清寂とは静けさのみならず、清澄にして不同なさまを含意する。そうした成熟した閑寂さや、揺るぎのない寡黙さを湛えた作品は本展にふさわしく、また同廊が一貫して取り扱ってきたものでもあるという。