EXHIBITIONS

いわさきちひろ ぼつご 50 ねん こどものみなさまへ

みんな なかまよ

2024.10.12 - 2025.01.31

いわさきちひろ 木の葉のなかの少女 1966

 ちひろ美術館・東京で「いわさきちひろ ぼつご 50 ねん こどものみなさまへ みんな なかまよ」が開催されている。

 本展は、いわさきちひろから、いまの子供と、かつての子供だった大人に向けた展覧会となっている。絵本画家・いわさきちひろが亡くなり、2024年で50年が経つ。この半世紀のあいだに、世界は大きく変わり、子供たちを取り巻く環境も変わってきている。本展では、いまの時代にちひろの絵が語りかけてくるものを探る。

 2024年の1年間、ちひろ美術館(東京・安曇野)では、「あそび」「自然」「平和」の3つのテーマで、現代の科学の視点も交えてちひろの絵を読み解いていく。展覧会のディレクターに、アートユニットのplaplaxを迎え、子供も大人も見るだけでなく参加したくなる、新しい展覧会を開催。

「"みんな仲間よ" 私は自分の心にいいきかせて、なつかしい、やさしい、人の心のふる里をさがします。絵本の中にそれがちゃんとしまってあるのです」(いわさきちひろ、1972、プレスリリースより)。

 この言葉は、いわさきちひろが自身の絵本に寄せて綴ったものである。改めてちひろが絵本を通して私たちに伝えたかったことを見つめ直し、ちひろの言葉から「みんな まかまよ」を展覧会のタイトルにした。「平和」をテーマにした本展では、様々な「問い」をデザインしてきた塩瀬隆之の協力のもと、ちひろの絵を起点として、子供から大人まであらゆる人が、一人ひとりの個性を大切にし、ともに「平和」をつくるための手がかりを探す機会となる。