TOKAS Project Vol.7「鳥がさえずり、山は動く」

　トーキョーアーツアンドスペース本郷で、TOKAS Project Vol.7「鳥がさえずり、山は動く」が開催されている。

　TOKAS Projectは、国際的な交流を促進し、多文化的な視点でアートや社会など多様なテーマについて思考することを目的に、トーキョーアーツアンドスペース（TOKAS）が開催しているプログラムだ。7回目となる本展では、2023年にTOKASのキュレーター招聘プログラムに参加したアヨス・プルウォアジを共同キュレーターに迎え、インドネシアのプレワンガン・スタジオ、ランガス・ウェンギと日本の尾花賢一の作品や彼らの活動を紹介。

　日本ではパンデミック後、首都圏への人口流入が拡大し、東京の一極集中が再び強まりを見せている。いっぽう、インドネシアでは、交通渋滞や大気汚染、地盤沈下などを理由に、2024年から段階的に首都をジャカルタから約2000キロメートル離れたカリマンタン島東部に位置するヌサンタラへ移転。

　都市は様々な権力が集中し、多くの人や物が集まる場所として人々を魅了しつつ、現在、世界各地でその綻びが生じている側面も考えられる。

　本展では、インドネシアと日本の社会的変化を端緒として、都市を離れ地域に根差した活動を通して作品を生み出すアーティストに焦点をあて、都市の周縁が持つ可能性を問う。