EXHIBITIONS

ベルナール・ビュッフェ展

ベルナール・ビュッフェ 籠の果物のある静物 1962 キャンバス、油彩 89 × 116 cm

 ギャルリーためなが 東京店で「ベルナール・ビュッフェ展」が開催されている。

 20世紀フランスで最後の巨匠と称される現代具象画家ベルナール・ビュッフェ(1928〜1999)の回顧展となる本展では、ビュッフェの人生をたどり、初期から最晩年までの約35点を一堂に展覧。

 抽象絵画全盛の時代、強く鋭い黒線と独特の色彩の具象画で、瞬く間にフランス絵画界にその名を馳せたベルナール・ビュッフェ。その才能にいち早く注目したギャルリーためながの創業者・爲永清司は、1969年より東洋における独占販売契約を結び、以来、半世紀以上にわたり日本および世界中へ作品を紹介し続けてきた。

 本展では、ビュッフェ独自の作風が確立した40年代後半から最晩年90年代までの作品を網羅。抑制された色彩で戦後の人々の心をとらえた静物画にはじまり、より力強く線と色を重ね始めた60年代の作品(《籠の果物のある静物》1962年)や、特徴的な垂直線で生涯をかけて描き続けたパリの名所など、異なる作風を見ることができる。そのほか、幼少期の博物館学への興味が垣間見える昆虫の作品、道化師や車といった多様なテーマの作品からも、ビュッフェというひとりの画家の姿を見つけられるかもしれない。