EXHIBITIONS

門倉太久斗 / 22世紀ジェダイ「お化けがいるならそこ」

2024.06.07 - 06.29

Takuto Kadokura / 22nd century JEDI 理想鉢 2024 acrylic on canvas 333 × 242 mm

 和田画廊で、門倉太久斗 / 22世紀ジェダイによる個展「お化けがいるならそこ」が開催されている。

 門倉太久斗 / 22世紀ジェダイは埼玉県生まれ。武蔵野美術大学造形学部空間デザイン科ファッション専攻卒業。コム デ ギャルソンにパタンナーとして従事しながら、愛するアニメ、プリキュアをモチーフとしたネックレスを制作、「22世紀ジェダイ」としてSNSで発表し注目を集める。独立後、「門倉太久斗」名義で発表する絵画作品では、「やってくるもの」をテーマに表現を追求。独自の形状をした植物や人物などをモチーフに、絶妙な構図と色の組みあわせで画面全体に描く。

 門倉の描く花たちは自由に咲き乱れ、花瓶から大きく飛び出している。主として静物画の題材となる花や果物が、門倉の作中では平面的でありながら躍動感に満ち、描くモチーフすべてが主役でありながら個が共存。キャンバスから溢れるユニークなモチーフは、花=美しいという明快さの枠を超え、こちらに向かって飛び出してくる動きを感じさせまる。

 それは門倉が大きく影響を受けたという折口信夫の民俗学研究に起因しており、異郷からやってくる神「まれびと」を畏怖しながらも祭りでもてなし帰ってもらうという日本の風習が投影され、門倉の作中において花は花瓶から「やってくるもの」、つまり畏敬の対象として描かれている。