自然への畏怖と創造への姿勢が表れた「岡本作礼展 ―祈りの系譜―」

LIXILギャラリーで、唐津焼作家・岡本作礼の個展「岡本作礼展 ―祈りの系譜―」が開催される。会期は7月7日〜9月5日。

岡本作礼 唐津叩き彩文土器 2017 36.5×33.2cm

 岡本作礼は、1958年佐賀県唐津市生まれ。唐津焼の窯元で修業をしたのちに自身の窯を築き、唐津焼の伝統技法を用いて、うつわや壷、茶道具などを制作している。

 土、火、水などを使用してつくられるやきもの。自然崇拝の文化がある日本において、やきものは、自然への祈りが内在していると考えられることがある。岡本も、自然の摂理への畏怖や、創造へ敬虔な気持ちをもちながら、作品を制作しているという。

岡本作礼 緑黒陶般若心経釘彫経筒 2017 14.7×26.6cm

 本展では、唐津焼の伝統技法である「叩き技法」の痕跡を古代の洞窟壁に見立てた《唐津叩き彩文土器》(2017)、仏教の経典を入れる経筒に、般若心経を釘で彫って記した《緑黒陶般若心経釘彫経筒》(2017)などを中心に、近作6点が展示される。

岡本作礼 朝鮮唐津四方手付鉢 2017 25.5×20.3×13.7cm

 唐津を代表する作家の一人である岡本の、制作に対する真摯な姿勢が表れた作品を見ることができる。

編集部

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