岡田舞子 写真展

　229 GALLERYで、岡田舞子による写真展「Retina」が開催されている。

　岡田は日常生活に潜む問、そしてその本質へストレートに迫る作品を発表してきた作家だ。本展で関心を寄せたのは「人工的な光」。それは岡田自身の震災の経験にもとづいている。

　人々が営む生活のわずかな輪郭を照らす人工の光を失った夜の街並みは、人工の光そのものが日常における安定の象徴であったことを反証する。人間がつくり出した曖昧な性質を持つ光が屈折し、異なる速度を帯びて結することで顕れたイメージは、私たちの目に何を訴えかけるのだろうか。