EXHIBITIONS
草間彌生、具象を描く
草間彌生美術館で「草間彌生、具象を描く」が開催される。
10代の頃の草間彌生のスケッチブックには、対象を的確に描きとめた動植物の写生が多く残されている。草間は単一モチーフの反復による抽象絵画でよく知られる作家だが、活動初期に磨いた観察力と写生による具象的な作品表現は、彼女の創作活動の出発点であると同時に、幻視や内面のヴィジョンを具体的なかたちに表すものとして、その後も様々な変遷を遂げてきた。
本展は、1940年代から現在までに草間が制作してきた具象作品の多様な展開に着目。渡米前のスケッチや日本画をはじめ、1970~90年代に集中的に取り組んでいたコラージュ、1979年に着手して以降おびただしい点数を手がけている版画などには、具象的な描写が多く見られる。本展では、それらのなかに頻出する動植物や日用品といった親しみやすい身近なモチーフの作品を紹介する。
2000年以降に手がける近年の草間の画業を代表する絵画連作からは、自画像や不思議な人物像が大小様々なキャンバスに自由奔放に描かれた作品群を展覧。横顔や目といった、あるひとつの具象的なイメージが全体を埋め尽くすように繰り返し描かれることによって、オールオーヴァーな抽象絵画に限りなく近い様相を成しているのも草間作品の特色となっている。
草間がもっとも好む主題のひとつであるかぼちゃのモチーフからは、同館の開館を記念して制作したミラールームのインスタレーションと、大型の彫刻が展示される。さらに、1960年代に初めて発表したボートを用いたソフト・スカルプチュアの最新作を世界初公開予定だ。
10代の頃の草間彌生のスケッチブックには、対象を的確に描きとめた動植物の写生が多く残されている。草間は単一モチーフの反復による抽象絵画でよく知られる作家だが、活動初期に磨いた観察力と写生による具象的な作品表現は、彼女の創作活動の出発点であると同時に、幻視や内面のヴィジョンを具体的なかたちに表すものとして、その後も様々な変遷を遂げてきた。
本展は、1940年代から現在までに草間が制作してきた具象作品の多様な展開に着目。渡米前のスケッチや日本画をはじめ、1970~90年代に集中的に取り組んでいたコラージュ、1979年に着手して以降おびただしい点数を手がけている版画などには、具象的な描写が多く見られる。本展では、それらのなかに頻出する動植物や日用品といった親しみやすい身近なモチーフの作品を紹介する。
2000年以降に手がける近年の草間の画業を代表する絵画連作からは、自画像や不思議な人物像が大小様々なキャンバスに自由奔放に描かれた作品群を展覧。横顔や目といった、あるひとつの具象的なイメージが全体を埋め尽くすように繰り返し描かれることによって、オールオーヴァーな抽象絵画に限りなく近い様相を成しているのも草間作品の特色となっている。
草間がもっとも好む主題のひとつであるかぼちゃのモチーフからは、同館の開館を記念して制作したミラールームのインスタレーションと、大型の彫刻が展示される。さらに、1960年代に初めて発表したボートを用いたソフト・スカルプチュアの最新作を世界初公開予定だ。