スイス・ヴィジョン ─ 新世代の表現手法

　アクシスギャラリーで「スイス・ヴィジョン ─ 新世代の表現手法」が開催されている。

　日本・スイスの建築文化交流のプラットフォームとして2018年に設立した日瑞建築文化協会（JSAA）は、第3回目のイベントとして、スイスの1980年代前半生まれの建築家4組（BYJUNG / Truwant + Rodet + / WALDRAP / Weyell Zipse）の映像・音のインスタレーションの展覧会を開催。

　スイスの建築表現と言えば、抽象的な図面やリアルなレンダリングなど、ストイックな印象が強いかもしれない。しかし、近年のスイスにおいては、色彩豊かな図面やコラージュ、精緻で具象的な模型など、従来とは一線を画し、力強く新鮮さのある建築表現が生まれている。

　本展では、1980〜83年のあいだに生まれ、言語や文化の異なるスイス各地で教育を受けた4組の建築家を選出し、建築家にとっても、設計競技やSNSで日常的な表現手段となった映像に着目。二酸化炭素排出を極力削減するため、デジタル情報だけをスイスから日本へ転送することで、次世代の展示方法を模索する。

　また、会場ではアクシスギャラリーの特性を活かし、フルハイトで映像を投影。等身大の映像と、空間体験にとって重要となる音が流れ、図面や写真とともに展示し、スイスの建築家たちによる今日の建築表現を紹介している。