EXHIBITIONS
藤原康博「覆う - Cover - 」
MORI YU GALLERYで、藤原康博による個展「覆う - Cover - 」が開催されている。
本展は、2024年2月まで開催された三重県立美術館での展覧会「藤原康博 記憶の稜線を歩く」に続く、藤原の新作約10点で構成されている。
藤原は本展について次のようにコメントしている。
「『覆う』とは、あるものが広がり被さってその下のものを隠す、と辞書にある。何かで覆うことによりその下にあるものを隠す、または汚れを防ぐことを目的とする行為と言える。室内を見えなくするカーテンや布団に被せる掛け布団カバーなど、日常生活のなかに散見される。
昨年から今年にかけて開催された三重県立美術館での展覧会で、柳原義達の彫刻作品とコラボレーションする機会があった。このとき、柳原の彫刻作品の1つを布で『覆う』という実験的な展示の提案をした。これには、彫刻家でない私にとって、柳原の彫刻が持つ見えない何かに触れることができるのではないかという思いが発端にあった。不可視な何かを、もし本質というものがあるならば、可視化できるのではないかという思いから提案した。
そのときの経験をもとに今回の展覧会のタイトルとした。本来『覆う』ことによりその下にあるものは見えなくなるわけである。しかし、そこにはある種の『気配』が生まれるような気がする。それは見えないが故に感じられる不可視な何かである。
そして、キャンバスを(支持体を)覆うように色材で塗り込める。イメージするものを紡ぎ掘り起こしているようで、じつは覆うことで表しているのかもしれない」。(プレスリリースより)
本展は、2024年2月まで開催された三重県立美術館での展覧会「藤原康博 記憶の稜線を歩く」に続く、藤原の新作約10点で構成されている。
藤原は本展について次のようにコメントしている。
「『覆う』とは、あるものが広がり被さってその下のものを隠す、と辞書にある。何かで覆うことによりその下にあるものを隠す、または汚れを防ぐことを目的とする行為と言える。室内を見えなくするカーテンや布団に被せる掛け布団カバーなど、日常生活のなかに散見される。
昨年から今年にかけて開催された三重県立美術館での展覧会で、柳原義達の彫刻作品とコラボレーションする機会があった。このとき、柳原の彫刻作品の1つを布で『覆う』という実験的な展示の提案をした。これには、彫刻家でない私にとって、柳原の彫刻が持つ見えない何かに触れることができるのではないかという思いが発端にあった。不可視な何かを、もし本質というものがあるならば、可視化できるのではないかという思いから提案した。
そのときの経験をもとに今回の展覧会のタイトルとした。本来『覆う』ことによりその下にあるものは見えなくなるわけである。しかし、そこにはある種の『気配』が生まれるような気がする。それは見えないが故に感じられる不可視な何かである。
そして、キャンバスを(支持体を)覆うように色材で塗り込める。イメージするものを紡ぎ掘り起こしているようで、じつは覆うことで表しているのかもしれない」。(プレスリリースより)