EXHIBITIONS

没後50年 福田平八郎

2024.03.09 - 04.07, 2024.04.09 - 05.06

福田平八郎 漣 1932 重要文化財 大阪中之島美術館蔵

 大阪中之島美術館で 「没後50年 福田平八郎」が開催される。

 大分市に生まれた福田平八郎(1892〜1974)は、18歳のときに京都へ出て絵を学んだ。自然を隅から隅まで観察した写実的な作品で評価を得たのち、昭和7年(1932)に《漣》(重要文化財、大阪中之島美術館蔵)を発表し、その大胆な挑戦で人々を驚倒させた。その後も《竹》(京都国立近代美術館蔵)や《雨》(東京国立近代美術館蔵)など、色やかたち、視点や構成に趣向を凝らした作品を制作し、「写実にもとづく装飾画」という新しい時代の芸術を確立した。

 大阪の美術館では初、関西でも17年ぶりの回顧展となる本展は、代表作や所蔵館以外では初公開となる《雲》(大分県立美術館蔵)など、初期から晩年までの優品約120件を展示し、その魅力に迫る。

 また、「写生狂」を自称した画家の瑞々しい感動やユニークな目線を伝えるスケッチ類も紹介し、名作誕生の背景を探る。

 なお、4月9日〜23日は作品保護のため《漣》の展示を一時休止する。