コレクション展 「荘司福 旅と写生 / ドローイング」

　神奈川県立近代美術館 鎌倉別館で、コレクション展 「荘司福 旅と写生 / ドローイング」が開催されている。

　旅と思索の画家と称される荘司福（1910〜2002）は、石や土、自然の風景を題材に、存在の重みと時間性を描き尽くし、単なる風景や心象を超えた深みのある作品を数多く生み出した。本展では、日本各地や中国、インド、カンボジア、アフガニスタン、エジプトなどへの旅のなかで残されたスケッチとドローイングを完成した日本画とともに紹介。多様な世界観の探求を通して画家が獲得した制作の本質と、モチーフに対する独自の視点を探る。

　会場では、荘司の作品約60点と写真や画材などの資料に加え、義理の娘で日本画材の特性を生かした抽象表現を開拓した画家・荘司貴和子（1939〜79）の作品も併せて展示されている。