EXHIBITIONS

アネタ・カイザー個展「Melt Away」

2023.07.07 - 08.05

アネタ・カイザー Gib Acht 2023

 104GALERIEで、アネタ・カイザーによる個展「Melt Away」が開催されている。

 カイザーは1989年ポーランド・カトヴァイス生まれ、現在はベルリンを拠点に活動している。2008年から10年までユリウス・マクシミリアン大学(ドイツ・ヴュルツブルク)にて美術史を学び、17年にマインツ芸術大学 (ドイツ)で修士号を取得する。近年ではベルリンやパリ、コペンハーゲンなどのヨーロッパ各地やニューヨークで個展をするほか、ベンスハイム市立美術館やアルプ美術館でのグループ展や、アジアを含む世界各国のギャラリーによるグループ展に参加。ドイツ連邦政府による現代美術コレクション (ドイツ)、ニュー・カールスバーグ財団(デンマーク)、X Museum(北京・中国)などにもコレクションされている。

 カイザーは溶けやすい油絵具を用いて作品を制作しており、絵具をキャンバスの上に流し放置する手法を用いて作品を制作している。本展では未発表作品や大型の新作13点を展示する。

 カイザーは本展にて以下のステートメントを発表している。

「この即興的なプロセスでは、キャンバスの上で何が起こるのか私には全くわかりません。何者かのかたちやキャラクターのようなものが見えてくるまでは、絵具やその振る舞いや動き方に任せています。それは雲の形に何かを見出すようなものです。私に見える形は人間のようでもあり動物やその中間の存在のように思える時もあります。リアリスティックに見えることもありますが、小さい頃からアニメやコミックのようなビジュアルとともに育ってきた影響からか、ほとんどはキャラクターの絵のような印象です。私は一時期ポケモンに熱中し、自分が考えたオリジナルのモンスターを描いたり、それを進化させたりしていました。日本で作品を展示することは、そのプロセスの輪を完成させるような気持ちです」。(一部抜粋)