EXHIBITIONS

コレクション展 「春の名品展」

春日社寺曼荼羅図 鎌倉時代 13世紀 5月7日まで展示

 福岡市美術館で、コレクション展 「春の名品展」が開催されている。

 同館では、戦後の電力再編事業によって日本の発展に寄与した松永安左エ門(号:耳庵)が収集した茶道具、仏教美術など重要文化財20件を含む371点の 「松永コレクション」を有している。本展では、その松永コレクションにより、春から初夏へと移る季節に相応しい約20点の作品を紹介。

 会場のなかには、重要文化財・野々村仁清《色絵吉野山茶壺》が展示されている。作者の仁清(生没年不詳)は、色絵の技法を大成した京焼の名工として知られており、ろくろや彫塑の技にも優れ、その華やかで端正なやきものは公家や大名家によって重用されていた。

 また、神社社頭の景観や神像を描く垂迹画の名品で、春日社と興福寺を一幅で俯瞰的に描いた《春日社寺曼荼羅図》も公開されており、こちらは5月7日まで展示されているのでお見逃しなく。