ARTISTS

リー・キット

Lee Kit

 リー・キットは1978年香港生まれ。香港中文大学修了。台北を拠点に、アジア、アメリカ、ヨーロッパ各地で滞在制作を行う。展覧会では、その場所の空気に呼応する、サイトスペシフィックな作品を展開。絵画やドローイング、プロジェクターの光や映像、さらには家具や日用品などを配置し、不安や孤独、存在/不在、ノスタルジーなどのとらえがたさを表現したインスタレーションを制作してきた。自身を取り巻く環境や個人的な経験に根ざした作品は、同時代の社会・政治的な状況を観客に意識させる。

 主な個展に「The voice behind me」(資生堂ギャラリー、東京、2015)、「Hold your breath, dance slowly」(ウォーカーアートセンター、ミネアポリス、2016)、「A small sound in your head」(S.M.A.K、ゲント、2016)、「Not untitled」(シュウゴアーツ、東京、2017)、「The Enormous Space」(OCAT Shenzhen、2018)、「僕らはもっと繊細だった。」(原美術館、東京、2018)。そのほかに「被爆70周年 ヒロシマを見つめる三部作/ふぞろいなハーモニー」(広島市現代美術館、2015)や「All Watched Over by Machines of Loving Grace」展(パレ・ド・トーキョー、パリ、2017)などグループ展にも多数参加している。