19世紀から20世紀にかけてのドイツで、彫刻家や画家、版画家として活躍したマックス・クリンガー(1857〜1920)。
版画集『イヴと未来』『間奏曲』『手袋』『ある愛』を収蔵している神奈川県立近代美術館では、1981年に「クリンガーとルドン展―版画巨匠シリーズ I―」を開催して以来、マックス・クリンガーの連作版画をたびたび公開してきた。
生誕160年を記念する本展では、収蔵作品に加え、版画集『ドラマ』や『死について 第2部』のほか、ベルリン美術館総長を務めたヴィルヘルム・ボーデ(1845〜1929)やクリンガー自身の蔵書票なども展示。緻密な写実性と幻想性が共存した、独特の世界を堪能することができる。