ソール・ライター(1923〜2013)は、50〜80年代のニューヨークでファッション誌を中心に活躍した写真家。その後は商業写真の世界から退き、世間から姿を消していたが、2006年にドイツ・シュタイデル社から写真集が出版されたことを機に再評価され、相次ぐ展覧会開催や写真集の刊行、さらに12年にはドキュメンタリー映画「写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと」の公開など、世界的に注目を集めている。
本展は昨年東京のBunkamura ザ・ミュージアムで大きな反響を生んだ日本初回顧展の関西への巡回展。ニューヨークのソール・ライター財団所蔵のモノクロ・カラー写真作品をはじめ、絵画作品やスケッチブックといった貴重な資料など約200点を紹介する。日常の中で見逃されがちな瞬間を天性の色彩感覚でとらえ、「カラー写真のパイオニア」とも称された、伝説の写真家の軌跡をたどる。
なお、会期中にはソール・ライター財団創設者のマーギット・アープによる講演会や、ドキュメンタリー映画の特別上映など、様々なイベントの開催も予定されている。