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詩的に調合されたオブジェを「味わう」。中島水緒評 冨樫達彦「Eat Your School, Don’t Do Vegetable」展

トーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)による公募プログラム「TOKAS-Emerging 2022」は、4月から6月までの2会期にわたって、選出された6組の作家が個展形式で展示を行うもの。その第1期に参加した冨樫達彦による個展「Eat Your School, Don’t Do Vegetable」は、様々なリサーチをもとにした9つの立体作品からなるインスタレーションを展示。料理と美術の関係を探る作家がつくり出す「味わい」とは?

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「惑星ザムザ」展キュレーター、布施琳太郎からの応答。「最高速度で移動し、喘ぐ『キメラ』──今日の芸術の置かれた状況について」

布施琳太郎によるキュレーションで17名の作家が参加した、製本印刷工場跡地でのグループ展「惑星ザムザ」。批評家・キュレーターの石田裕己によるレビューをはじめ、本展に対して提示された様々な論点について、布施が応答する。

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鑑賞者と芸術がともに思考する作品を求めて。石田裕己評「惑星ザムザ」展

新宿区にある製本印刷工場跡地でひらかれ、連休中の話題をさらったグループ展「惑星ザムザ」は、布施琳太郎によるキュレーションで17名の作家が参加した。「テキスト以前の物質」を出発点とする本展について、問題提起とその先にある可能性を批評家・キュレーターの石田裕己が論じる。

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二枚貝が紡ぐ「繋がり」への希望。岩垂なつき評「荒木悠個展 双殻綱:第二幕」

荒木悠が2017年に無人島プロダクションで開催した個展「Bivalvia: Act I|双殻綱:第一幕」に続く、第二幕となる展覧会「双殻綱:第二幕」(2022年1月29日~2月27日)。左右に分かれている二枚貝のように、「右殻」「左殻」を彷彿させる2つの異なる映像作品で構成したインスタレーションを中心に据えた本展から見えてくる「希望」とは?

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「アートフェア」の解体と更新。黒沢聖覇評 NFTアートフェア「Meta Fair #01」

国内初のNFTアートフェアとして開催された「Meta Fair #01」。リアルとバーチャルの両空間で同時に作品が展示・販売された本フェアは、現代アートの第一線で活躍する21組のアーティストが、NFTの専門家たちと手を組み、ファインアートとしてNFTと向き合うもの。このNFTへの新しい試みについて、キュレーターの黒沢聖覇がレビューする。

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継続や反復がもらたす変動。中島水緒評 戸田祥子/三枝愛「波を掴み、地と歩む手立て」

東京・墨田区にあるオルタナティブスペース「あをば荘」で開催された展覧会「完璧に抗う⽅法 – the case against perfection -」。アーティストの図師雅⼈と藤林悠により企画された本展は、9名と1組のアーティストが隔月で2人展形式の展覧会を行うもの。その第2回として開催された戸田祥子/三枝愛「波を掴み、地と歩む手立て」について、中島水緒がレビューする。

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日本近代彫刻史への問いかけ。金井直評 小田原のどか「近代を彫刻/超克する─雪国青森編」

青森公立大学 国際芸術センター青森 [ACAC]で開催された「近代を彫刻/超克する─雪国青森編」は、彫刻を通して日本近代史やジェンダー、公共性を考える小田原のどかが、青森の野外彫刻をリサーチした成果を個展として発表したもの。日本近代の断層をあらわにする同展を、信州大学人文学部教授・金井直がレビューする。

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陶芸家が残した知られざる写真。清水穣評「キュレトリアル・スタディズ15:八木一夫の写真」展

京都国立近代美術館で、前衛陶芸家集団「走泥社」の一員でもあった陶芸家・八木一夫が残した写真を紹介する「キュレトリアル・スタディズ15:八木一夫の写真」展が開催された。実用性より造形の芸術性を求めた「オブジェ焼き」で知られる八木は、写真に何を見出していたのか? 写真と陶芸に共通するものを手がかりに、清水穣が論じる。

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変異が生み出す価値という偶然。椹木野衣評 エキソニモ「CONNECT THE RANDOM DOTS」展

インターネットと現実を往来する活動を行ってきたアートユニット・エキソニモの個展「CONNECT THE RANDOM DOTS」が、WAITINGROOMで開催された。「点つなぎ」に着想を得て、同名の書籍やそれを取り巻くインスタレーション、ウェブサイト、ブロックチェーンを含むプロジェクトとしてランダム性と価値の関係を問う本展を、椹木野衣がレビューする。

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多孔的なアート・プロジェクトの可能性。青木彬評「Art for Field Building in Bakuroyokoyama:馬喰横山を手繰る」

昨年12月から馬喰横山のシェアオフィスを拠点に、アートマネージャー・ラボのプロジェクト「Art for Field Building in Bakuroyokoyama」がスタート。第1弾の展覧会「馬喰横山を手繰る」には、遠藤薫、工藤春香、本間メイが参加し、歴史ある街で行ったリサーチの過程と成果を展示した。こうしたアーティストによる「フィールドビルディング」にはいかなる可能性があるのか? 「多孔化」をキーワードに、インディペンデント・キュレーターの青木彬が論じる。

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さびしみつつ新しむ──松井茂評「奥能登国際芸術祭2020+」の場所と芸術とそれをめぐる人々

能登半島の先端に位置する石川県珠洲市を舞台に、2020年秋に予定されていたものの、新型コロナウイルスの影響により2021年秋に延期して開催されることになった「奥能登国際芸術祭2020+」。16の国と地域から53組のアーティストが集まったこの芸術祭で得た知見を、詩人で情報科学芸術大学院大学(IAMAS)准教授の松井茂がレポートする。

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女性だけのものではないフェミニズムに向けて。高嶋慈評「ぎこちない会話への対応策─第三波フェミニズムの視点で」「フェミニズムズ/FEMINISMS」

金沢21世紀美術館にて、長島有里枝がゲストキュレーターを務める「ぎこちない会話への対応策─第三波フェミニズムの視点で」展と「フェミニズムズ/FEMINISMS」展が同時開催されている。ともにフェミニズムをテーマとした2展について、美術・舞台芸術批評の高嶋慈がレビューする。

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無数の撮り手たちが見せた日本、招いたもの  若山満大評「国際観光写真にみる1930年代」展

1930年頃より日本の観光政策として外国人観光客の誘致宣伝に本格活用されるようになった写真。本展では、JTB旧蔵ストックフォトから82点(すべてモノクロ)を選出し、ニュープリントで展示した。1930年代において、これらの写真はどのように扱われたのか、そしてどのように撮られたのか。東京ステーションギャラリー学芸員の若山満大が、同ストックフォトの来歴をたどりながらひも解く。

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今現在の「日常」とは何か。小金沢智 評「土祭2021 アラワレル、未知ノ日常。」

2009年に窯業と農業の里・栃木県益子町で始まり、今年で第5回目の開催を迎えた「土祭(ヒジサイ)」。行政と住民が協働でつくりあげる、益子の風土に根ざしたこの芸術祭のなかで、益子在住の作家・藤原彩人が「感性の土壌」をテーマにキュレーションしたアート部門の展示を、東北芸術工科大学で教鞭をとるキュレーター・小金沢智がレビューする。

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音楽が聞こえる。山峰潤也評 高田冬彦「LOVE PHANTOM 2」

エロティックな表現や荒唐無稽な物語を折り込みながら映像作品をつくる高田冬彦。WAITINGROOMで行われた個展「LOVE PHANTOM 2」では思春期の少年の性をテーマにした新作映像『The Princess and the Magic Birds』ほか2点の新作を展示した。宗教や神話、性、ジェンダー等のテーマが入り混じった同展を、ANB Tokyoディレクターでキュレーターの山峰潤也がレビューする。

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