保良雄「TOTEM ORGA(H)/トーテムオルガ」(港北水再生センター)会場レポート。排泄と循環、高低のダイナミズム

BankART1929の主催による、アーティスト・保良雄(やすら・たけし)の個展「TOTEM ORGA(H) /トーテムオルガ」が横浜市の下水処理施設「港北水再生センター」で開催されている。会期は2月13日〜15日、20日〜22日。

文=安原真広(編集部)

沈砂池の「HUMAN POO 88%」と刻印されたレンガ Photo by Akihiro Itagaki (Nacasa & Partners)

 2004年の設立以来、横浜市の創造都市構想のもとでオルタナティブスペースを拠点に活動を展開し、アートを通じて都市や社会の構造を再解釈する実践を重ねてきたBankART1929。2024年度をもって約20年にわたる施設運営契約を終えた同組織は、都市の内部へと直接介入する新たな活動へと移行している。

 その自主事業の第1弾として開催されているのが、アーティスト・保良雄(やすら・たけし)の個展「TOTEM ORGA(H) /トーテムオルガ」だ。会場となるのは新横浜駅から徒歩20分ほどの場所に位置する横浜市の下水処理施設「港北水再生センター」。1972年に稼働を開始し、現在は港北区、緑区、神奈川区、青葉区、都筑区(区によっては一部)の下水を24時間処理し続けている、都市機能の維持に不可欠なインフラだ。

港北水再生センター外観 Photo by Akihiro Itagaki (Nacasa & Partners)

 保良は1984年滋賀県生まれ。2018年、東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了、2020年、École nationale supérieure des beaux-arts修了。人間と非人間、主体と客体といった境界を超えて、あらゆる存在を単一の水平軸上に並べ直すことで、世界の新たな捉え方を提示してきた。

編集部