「Perfume COSTUME MUSEUM FINAL EDITION」(そごう美術館)開幕レポート。Perfumeの歴代衣装から見る20年間の活動の軌跡【3/3ページ】

 3章「『未来』を超えて」では、15年以降の衣装が紹介される。幾何学図形模様からシックな雰囲気の3人揃えのデザインが多くなってくるのがこの時期だ。会場の中央に置かれた展示台には、近年のライブ衣装が複数セット並べられている。ひとつのライブのなかでいくつもの衣装を「早着替え」するPerfumeは、重ね着をして舞台に立つことも多いという。会場では重ね着されていた衣装とともに、それを実現させるための工夫が見られる型紙などの貴重な資料も展覧されている。

展示風景より、Perfume 8th Tour 2020 "P Cubed" in Domeの衣装
展示風景より、Perfume 8th Tour 2020 "P Cubed" in Domeの衣装
3章の展示風景より

 最終章「巡りのとき──それぞれの時代へ」では、24年、25年の最新の衣装が紹介される。大阪・関西万博のNTTパビリオンで披露された衣装や、コンセプトアルバム『ネビュラロマンス』(前編/ 後編)の衣装も展示されているが、なかでも「コールドスリープ」宣言後すぐの、東京ドーム公演の最後で着用した衣装は必見だ。装飾のあまりないシンプルな白い生地でつくられた立体的なフォルムの衣装は、1章の会場で展示されていた11年の初の東京ドームライブの衣装にインスパイアされたものだ。「コールドスリープ」に入ったPerfumeの20年間の活動を「衣装」という切り口で振り返る本展の、締めくくりに相応しい構成だと言えるだろう。

最終章の展示風景より
最終章の展示風景より、Perfume Z0/Z5 Anniversary "ネビュラロマンス" Episode TOKYO DOMEの衣装

 なお本展の音声ガイド(800円)では、Perfumeの3人が衣装に関するエピソードを話しながら展覧会の内容を説明するものとなっている。3人の声を聞きながら、20年間のPerfumeの衣装の変遷を辿ってみてはいかがだろうか。

会場風景より、Perfumeの3人からのサイン

編集部