「FIND ON SITE 多摩美術大学のマーク / 渋谷PARCO PART3」(五十嵐威暢アーカイブ)レポート。デザインアーカイヴからその思考やプロセスを紐解く【2/3ページ】

 本展は、五十嵐威暢アーカイブが開設されて以降、初の研究報告展となる。五十嵐の代表作である「多摩美術大学のマーク」(1995)と「渋谷 PARCO PART3」(1981-1982)を取り上げ、写真や図面、メモやスケッチといったアーカイヴならではの一次資料の展示を通じて、五十嵐作品やプロジェクトの制作背景、そのプロセスを紐解くことを目的としている。

 1981年9月にオープンした「渋谷 PARCO PART3」において、五十嵐は立体的なメインロゴやショッパー、館内のグラフィックやサインを手がけた。ここでは、五十嵐威暢アーカイブが所蔵する資料に加え、株式会社パルコが保管するオープン当時の写真資料もあわせて展示。当時の渋谷の様子がうかがえるとともに、このパルコが目指したコンセプトに対し、いかに五十嵐が幅広い仕事をもって応答していたかがわかる内容となっている。

「渋谷 PARCO PART3」展示風景より。担当ディレクターは鯉沼晴悠
「渋谷 PARCO PART3」展示風景より。オープン後、ショーウィンドウ型のギャラリー「ストリートギャラリー」に展示された五十嵐によるアルファベット彫刻
「渋谷 PARCO PART3」展示風景より。当時、新たなライフスタイルの在り方としてインテリアの提案を行うことをコンセプトとした「渋谷 PARCO PART3」。そこに五十嵐を結びつけたのは、なんとインテリアデザイナーの倉俣史朗であった

編集部

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