同フェアのなかでもとくに見どころとなっているのは、毎年ひとつの国や地域に焦点を当て、その出版文化を紹介する企画シリーズ「Guest Country」だ。第8弾となる今年は「ドイツ」にフォーカス。アーティストのステファン・マルクスやベルリンのアートブックフェア「MISS READ」、老舗出版社「Verlag der Buchhandlung Walther und Franz König」、世界一美しい本をつくると謳われる「Steidl」など、ドイツのアート出版を牽引する多様なブックメーカーを紐解く展示が実施されている。
また、ステファン・マルクスや、アーティストのミハリス・ピヒラー(「MISS READ」主宰)、キュレーターの中島点子、書店の「do you read me?!」、クリエイティブエージェンシーの「Studio Yukiko」らによる5つのコーナーでは、比較的最近出版された書籍が独自の視点で選書されている。ここでは、現代ドイツのインディペンデント出版シーンを垣間見ることもできるだろう。