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「チームラボ 幽谷隠田跡」レポート。自然と人の営みが融合するデジタルネイチャーに注目

茨城・五浦に、チームラボによる夜の森のミュージアム「チームラボ 幽谷隠田跡」がオープンした。グランピング施設が併設されたこのアート空間をレポートする。

文=三澤麦(ウェブ版「美術手帖」編集部) 画像提供=チームラボ

チームラボ《隠田跡》©チームラボ

 茨城・五浦(いづら)に、チームラボによる「夜の森のミュージアム」として「チームラボ 幽谷隠田跡(ゆうこくおんでんあと)」がオープンした。

 これは、茨城に拠点を構える株式会社創輝が運営するグランピング施設と併設されるもので、岡倉天心が晩年居をかまえた五浦の深い森の先にある谷で展開されている。チームラボは、ミュージアム開設にあたってこの森の植生を調査しており、そのうえで谷にある棚田跡を覆う森全体を植物と一体となった作品空間として生まれ変わらせた。

 施設のオープンに際し、チームラボ代表の猪子寿之、創輝代表の酒井喜則はそれぞれ次のようにコメントしている。

 「当初は人が入ることすら困難な森だったが、その奥には棚田跡の湿地帯があり、まるで秘密の場所のようであった。この地における人の営みの連続に思いを馳せながら作品をつくることを心がけた」(猪子)。「当社は故きを温ね新しきを知るをテーマとしており、この施設は大自然のなかの生態系をそのまま活かしながらチームラボの作品と有機的に混じりあう空間とした。将来的にはここの施設の電力をまかなう発電所もつくれたらと考えている」(酒井)。

編集部

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