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「ムーンアートナイト下北沢2024」開幕レポート。シモキタにアートという核を【2/3ページ】

 「しもきた商店街内 道路予定地」では、アマンダ・パーラーが手がけるウサギの姿を模した《Intrude》が、昨年とは異なるバージョンで登場。人々を惹きつけるための愛らしさを持つウサギだが、その反面、オーストラリアでは入植者が持ち込み、繁殖したウサギが環境に影響を及ぼしている。本作は、そうした人間が環境に及ぼす影響や、環境破壊、サステナビリティについて考えるきっかけを提示するものだ。

展示風景より、アマンダ・パーラー《Intrude》

 今回、日本初展示の作品も登場した。それが「BONUS TRACK」隣接駐車場に展示された《Elysian Arcs》だ。同作は、ペルー出身の立体造形作家でデザイナーのレンゾB.ラリヴィエールと、空間建築家でアーティストのザラ・パズフィールドが率いる、シドニー拠点のアーティストグループ「Atelier Sisu(アトリエ・シス)」よるもの。「Elysian」とは、ギリシャ神話に登場する天上の人々の死後の居場所である「Elysian field」から着想されたもの。特殊なフィルムを使った3つの巨大アーチは刻々と色を変え、月虹を連想させる幻想的な光を放つ。見るだけでなく、その中を通り抜けることで、没入感も得られる作品だ。

下北沢駅側から見たAtelier Sisu《Elysian Arcs》
展示風景より、Atelier Sisu《Elysian Arcs》
展示風景より、Atelier Sisu《Elysian Arcs》

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