2018年7月に開館して以来、これまで180万人を動員してきた東京・豊洲の「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」に、巨大なパブリック・アートが登場した。
チームラボプラネッツ TOKYO DMMは、巨大な4つの作品空間を中心とした、計7つの作品による「水に入るミュージアム」。身体ごと没入する「Body Immersive」というコンセプトのもと、インタラクティブな作品群によって構成されている。
今回設置されたのは、《空から降り注ぐ憑依する滝》。地面から天に向かって伸びる柱のような本作は、4面すべてが映像となっており、そこには平面化した滝がつねに流れ落ちる。また、この映像は地面にもつながり、人が近づくことによって水の流れは影響を受け、変化する。
本作は屋外に設置されているため、入館の有無に関わらず誰でも鑑賞可能。DMM.comのCOO・村中悠介は「豊洲の新しいシンボルになってくれれば」と期待を寄せる。
またチームラボ代表の猪子寿之は、新型コロナウイルスのパンデミックで文化芸術も大きな影響を受けていることに関して、「つくり手からすると、無力感に苛まれる」と言及しつつ、「現実が厳しすぎるなかで、ほんの少しでも何か救いになることができたらと思い制作してきた」と心境を語った。
本作があるチームラボプラネッツ TOKYO DMMは、当初2020年秋までの期間限定オープンを予定していたが、運営を2022年末まで延長することが決定。7月16日から8月2日の期間限定で、来場者が裸足で水のなかを歩く作品《人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング》が夏のバージョンとなる。
なお同館では新型コロナ対策として、入館人数を制限。入館前には検温を行うほか、作品エリア内の人数をソーシャルディスタンスが確保できるようにコントロールするなどの対策を講じてる。また、密になりやすい《やわらかいブラックホール─あなたの身体は空間であり、空間は他者の身体である》については、展示を中止している。
オンラインでは決して味わえない没入型のチームラボプラネッツ。コロナ対策を万全にしたうえで、作品を楽しみたい。