東京・虎ノ門に「THE LOOP GALLERY」が誕生。オープニング展には5名の女性アーティストが参加

東京・虎ノ門に新しい現代アートギャラリー「THE LOOP GALLERY(ザ ループ ギャラリー)」がオープンした。オープニング展「IN THE LOOP」では、水戸部七絵、高山夏希、土井沙織、渡部未乃、岩崎奏波といった5名の女性アーティストの作品を見ることができる。会期は5月31日まで。

「IN THE LOOP」展の展示風景より

 東京・虎ノ門に、新たな現代アートギャラリー「THE LOOP GALLERY(ザ ループ ギャラリー)」がオープンした。

 代表の小柴綾香は、パンデミック直前の2020年にロサンゼルスから帰国。21年からはディレクターとして日本の若手アーティストを中心とした展覧会をキュレーションしてきた。

 オープニング展では、水戸部七絵、高山夏希、土井沙織、渡部未乃、岩崎奏波といった5名の女性アーティストによるグループ展「IN THE LOOP」が5月31日まで開催されている。

水戸部七絵 MVP 2021

 これまで女性アーティストで構成されたグループ展を数多く発表してきた小柴は、「女性アーティストとしか仕事しないんですか?」とよく質問をされるという。それについて小柴は次のように述べている。

 「アート業界に属する20代の女性である私が見る同世代の女性アーティストたちは、立場は違えど同じような言葉や視線に晒されている、鏡に映る自分のような存在に感じます。『結婚・出産をするかもしれないから、未来に確証がない』と言われたり、挑戦していることの成果が出たときに『まだ若いし、偶然なんじゃない?』と言われながら、日々タフに“アーティスト”としての挑戦を続ける彼女たちの作品にこそ針よりも鋭く、ときには皮肉に現代社会をとらえる面白さがあると感じました。そんな突き抜けたアーティストや作品に光を当てる展示で鑑賞者の皆さんと議論する楽しみこそ、私がアートに関わり続ける理由です」。

高山夏希 entanglement 2022

 オープニング展では、油絵の具を塗り重ねて平面を超越した表現をする水戸部七絵や注射器で絞りだしながら描く高山夏希をはじめ、建築資材や顔料で壁画のような絵を制作する土井沙織、植物や自然を幾何学的に描く渡部未乃、幻想的なタッチと色鉛筆の描き込みで空想の世界を描く岩崎奏波の作品が紹介されている。

土井沙織 だれもしらない 2022
渡部未乃 Swaying leaves 2021
岩崎奏波 島とパターン 2021

 独自の視点で現代アートシーンをとらえ、グローバルに新進気鋭のアーティストの作品を紹介していくという同ギャラリーの今後の展開にも注目だ。

編集部

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