大正から昭和にかけて、東京の要町、椎名町、南長崎エリアには画家や詩人、デザイナーなど様々な芸術家が集い「池袋モンパルナス」と呼ばれた。今回、同地に偶然集まった淺井裕介、高山夏希、松井えり菜、村山悟郎による展覧会池袋モンパルナス2.0」が、ターナーギャラリーで開催される。会期は11月16日~12月8日。
淺井裕介は、アトリエでの平面作品の制作と並行して、野外や美術館で「マスキングプラント」「泥絵」「白線」などのシリーズを展開。高山夏希は今年「VOCA展」(上野の森美術館)でも作品を発表し、現代のなかで失われた様々な物体と人間の関係の回復をテーマに、人間と動物と物体が一体化した世界観を提示する。
自画像やウーパールーパーをモチーフとする作品で知られる松井えり菜は、西洋画や少女マンガの手法を用いた新たな自画像表現を模索。また村山悟郎は、昨年の瀬戸内国際芸術祭やあいちトリエンナーレにも参加し、自己組織的なプロセスやパターンを絵画・ドローイングを通して表現している。
本展では、各アーティストの展示のほか、共同で公開制作も実施。シュルレアリスムにおける作品の共同制作の手法「優美な屍骸」にインスピレーションを得て、コラボレーション壁画の制作を行う。制作過程は、ウェブでの配信も予定されている。