美術で浦和の魅力を再発見。
「美術と街巡り・浦和」

埼玉県さいたま市浦和区で美術と街巡りを掛け合わせた新たな試み「美術と街巡り・浦和」が3月15日より開催される。浦和の16会場で繰り広げられる生活圏型イベント、その狙いとは?

昨年の街中展の様子。左は松丸真江の《Colors》

 浦和は江戸幕府が中山道を五街道に指定したことから、浦和宿として誕生した街。また、明治時代の廃藩置県により武蔵国の一部が埼玉県となり、浦和は埼玉県の県庁所在地として、長らく同県の文化の中心的存在となっている。

 「美術と街巡り・浦和」は、2016年に初開催された「さいたまトリエンナーレ」のパートナーシップ事業としてスタートした、まだ若いアートイベントだ。「美術」を歴史と現在をつなげる営みであると位置づけ、浦和駅西口周辺に焦点を当て、街並みの過去と現在を感じさせる場所に美術作品を設置するとともに、数多くのプログラムを展開する。

 同イベントを構成するのは、「美術展プログラム」「街歩きプログラム」「学校への美術家派遣プログラム」「意見交換プログラム」「メディア戦略プログラム」の5つ。

美術展の昨年の様子

 美術展プログラム「どこかでお会いしましたね2017-地域を超えて」では、浦和旧中山道周辺の店舗、公共施設、美術展示施設等に地元美術家の作品を展示。今回はここに、「かがわ・山なみ芸術祭」との交流事業として倉石文雄、原博史の2名を招聘する。また、3月18日・19日には出品者がそれぞれ自作について語るアーティスト・トークの開催も予定されている。

 このほか、3月18日に行われる意見交換プログラム「さいたま市のアートプロジェクト-行政主体と民間主体のアートプロジェクトはどのように連携できるのか」では、行政主体で行われた「さいたまトリエンナーレ」と民間主体のアートプロジェクトが、今後どのように相乗効果を持って展開していけるのかを考える貴重な機会となる。

昨年の「学校への美術家派遣プログラム」による作品

 このプログラムをはじめ、街歩きプログラム 「ガイド・ツアー」、学校への美術家派遣プログラム「ウレタン・スカルプチャー − □(四角)からはじまるかたち」など、浦和の街で美術を楽しむ様々なプログラムも用意されているので、公式サイトをチェックしてほしい。

編集部

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