気鋭の劇作家・小田尚稔が問う「善悪のむこうがわ」。ボルボ スタジオ 青山で演劇作品を上演

美術手帖とVOLVOのコラボレーションプロジェクト「美術手帖 ✕ VOVLO ART PROJECT」。第10弾では、劇作家・小田尚稔による演劇作品『善悪のむこうがわ “Beyond Good and Evil”』の公演が行われる。日程は5月15日〜17日の3日間。

© Naotoshi Oda Design by Manami Watanabe

 2017年から継続的に行われてきた美術手帖とVOLVOのコラボレーションプロジェクト「美術手帖 ✕ VOVLO ART PROJECT」。この第10弾では、劇作家・小田尚稔(おだ・なおとし)による演劇作品『善悪のむこうがわ “Beyond Good and Evil”』の公演が行われる。

 小田は1986年生まれ。俳優としての活動を経て、2015年から劇作活動を始める。主な演劇作品に、芥川賞作家・滝口悠生による小説を原作とする『高架線』(2018年1月上演)、震災直後の東京や歴史上の出来事、そして哲学者・カントの思索を結びつけることを試みた『是でいいのだ “Es ist gut”』(2016年10月初演)などがある。

 これまで哲学や文学のテキストを題材にしながら、人間の価値観や存在の揺らぎを扱う作品を多く制作してきた小田。今回の上演作のタイトル『善悪のむこうがわ “Beyond Good and Evil”』も、ニーチェの著作『善悪の彼岸』を踏まえて付けられたものだという。

 本作のテーマとなるのは、物事に意味を与える絶対的なものの存在と、「善い」と「悪い」の間で悩み問答する人間の存在。小田は、すべてを知ることはできない有限の世界に生きる私たちが何を思い、考えることができるのかを問う。

 車のショールームでもあるボルボ スタジオ 青山が、不思議な演劇空間に変化する3日間。気になる方は、早めにチケットを入手してほしい。

編集部

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